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バーティカルフルテーパードタング・テストナイフ/Vertical Full Tapered Tang・Test Knife

The knife is like a mirror.

It Projecting humans and this world.


カスタムナイフメーカー 内田 啓 .のホームページです。

Custom Knife maker Kei. Uchida’s website.


来る、2018年2月11日(日)開催の銀座ブレードショーに参加させて頂きます。皆様のご来場お待ちしております。よろしくお願い致します。

The next time I participate in the knife show will be held on Sunday, February 11, 2018, will be the Ginza blade show. Thank you.

https://www.napi.ac/ginzaknife.htm


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Edge on the Borderのコーナーを更新しました。


Edge on the Border

V F T T

■バーティカルフルテーパードタングとは

対象物に対し垂直方向にナイフ鋼材全体をテーパー加工し且つ同時にブレードベベルをも得るという構造である。完成したナイフは簡単に言うと斧の刃体にナイフハンドルを付けたようなイメージとなる。通常のフルテーパードタングの利点はそのままに活かし、横剛性及び縦剛性、捻れ剛性に強く、リカッソや立ち上がりなど応力集中する箇所が無いため衝撃にも強く非常にタフなナイフにする事ができる。

■バーティカルフルテーパードタングのバリエーション

A.は通常のバーティカルフルテーパードタングの断面構造である。刃先からハンドルエンドまで対象物に垂直方向にテーパー加工され、それは同時にブレードベベルともなる。

B.はバーティカルフルテーパードタングに更に別のグラインドとブレードベベルが二段階となる構造である。この場合はホローグラインド、フラットグラインド、コンベックスグラインドなど種々組み合わせが可能である。スカンジグラインドなどではより抜けの良いブレードベベルとなる。

C.はReverse Vertical Full Tapered Tang(リバース・バーティカルフルテーパードタング)という。通常と上下を逆に対象物に対し垂直方向にテーパーをとり、かつ別のグラインドでブレードベベルを得る=ダブルブレードとなる構造である。ファイティングナイフ、ブーツナイフ等に有効であろう。

※図像の薄いグレー部がストック(元の鋼材)、濃いグレー部がバーティカルフルテーパードタング加工された断面。黒の部分がナイフの断面である。

※当然この3種以外のグラインドもありうるがベースはあくまでこの3種のグラインドとなる事だろう。

※図像はバーティカルフルテーパードタングの構造を解りやすく整理するため小刃など細かな部分は省略されている。

※熱処理されたストック(元の鋼材)そのままの状態を最大強度とするならばそれを削り出しナイフとしての性能を付加した上でなるべく最大強度に近づけるという考え方の構造です。チョッピングやバトニングにおいては熱処理されナイフとして加工された鋼材特性を超えるような力がかかれば当然壊れるという認識のもと自己判断のうえで適切に行って下さい。言うまでもなくハンドル部の破損も同様です。


バーティカルフルテーパードタングモデル・テストナイフ

刃長110mm/全長220mm/ストック3mm  ¥35,000(税別)

鋼材:ATS-34

ハンドル材:マッカーサーエボニー

フィッティング:ニッケルシルバー

ブレード:フラットグラインド ミラー

■テストナイフのデザインコンセプト

アウトドアライフでより少ない装備でより多くの事を行う。必要なものはなるべく現場で調達し加工して使用する。「ブッシュクラフト」という言葉が近年拡張したアウトドアスタイルはまさに最もナイフが得意とする万能性に基づく思想が根本にあると考えられる。実際は狩猟民や遊動民のバンドが古くから使用してきたであろうナイフ、用途が細分化される以前のナイフがそうであったように一本で何でもこなせるナイフ。具体的には火を起こす作業や休息を得る場所の確保をする際に、あるいは食器類や生活用具の作成など、主として対樹木草木を使用目的対象としているかどうかが重要なポイントとなってくる。フェザースティックの作成などの細かい作業からチョッピング、バトニングといったラフな使用まで想定されかつハンティングやフィッシングでの獲物の解体、調理にも適した万能性を持つこのナイフは「ブッシュクラフト」という言葉がそうであるように、より根源的な原点ともいうべきナイフの回帰という形で帰って来た新しいデザインのナイフである。身幅を広く取りバーティカルフルテーパードタング構造とする事で切れ味を損なう事なく強度を確保し同時にチョイルを設ける事で調理の際に使用するまな板での作業も容易にしている。またチョイルは研ぎやすさにも貢献する。フラットグラインドは言うまでもなく斧や鉈でもその食い込みの良さから好まれる場合もあり多く製造販売もされているグラインドでもある。刃先は通常より厚めに残し強度を確保するとともに、エッジ幅を広くとる事で刃の付け方で用途に応じる事が可能となっている。ブレードバックはバトニングしやすいように鋼材厚を残し平とし先端に向け角度を設ける事で獲物や魚への差し込みを容易にしかつ細かな作業にも応じる形状となっている。リカーブしたブレードは対象物が逃げるのを防ぎ先端に向け大きな弧を描くR部は獲物のスキニングや解体も容易にする事だろう。更にこの軽量なナイフの特筆すべき点はペティナイフ的な使い勝手が非常に良い事である。ヒルトレスではあるがチョイル部により安全性が確保され、コンパクトなレザーシースにきっちり納める事ができる。(左右両差しのシースを考案中である)ハンドルはグリップが良く効くコンベンショナルハンドルである。重量バランスは通常のハンティングナイフよりわずかにブレード寄りとなっており薮払いなどには有利だろう。「ブッシュクラフト」という言葉から拡張されたアウトドアライフが要求する条件を満たすナイフは互いに矛盾し合う用途と機能のバランスの最もとれた最適解を得て新しいデザインとなる。山に一本というならこのナイフである。このナイフをベース(レギュラー)とし同一のコンセプトでミディアム、ヘビーデューティーと三種のバーティカルフルテーパードタングのモデルを制作中である。その他のコンセプトでは10種ほどのラインナップを計画している。この構造のナイフが過去に存在しないとは全く考えていない。ただこのナイフを制作した事で初めてナイフをデザインする事が出来たと実感する事ができた。足すデザインではなく引くデザイン・・・ナイフの用途と機能:ナイフの形態と構造:生産過程つまりストックアンドリムーバル(削り出し)という制作方法とが合致するデザインをする事が出来たと思う。かつてミケランジェロはこう云った「優れた彫刻は崖から落としても壊れる事は無い」この言葉はロックでいう魂を現す言葉でもある。

価格:¥35,000(税別)オーダー受付中です。

このテストナイフは来る2月11日(日)に開催の「銀座ブレードショー」で展示されます。是非その眼で、手でお確かめ下さい。よろしくお願い致します。

https://www.napi.ac/ginzaknife.htm

2018年1月26日   内田 啓.

Edge on the Border/記事はもう少し続きます。


Special Thanks and more

HP他、諸々未完成でご不便おかけしておりますが、ナイフのオーダーは常時お受け付けさせて頂いております。お気軽にお電話、メールにてお問い合わせ下さい。またHP上の一部の美しいナイフ写真はマトリックス・アイダ、相田東紀氏に撮影頂いたものです。本来画像にクレジットを入れるべき所ですが、ここにスペシャル・サンクスとして感謝の意を表させて頂きます。またカスタマー様各位、ブログやSNSにてナイフをご紹介頂いております皆様方、僕のナイフをお取り扱い頂いているディーラーの皆様ありがとうございます。それから我が友 .  に。最後になりますが、未だ「カスタムナイフ」(狭義にはストック&リムーバル法によるモダンアメリカンカスタムナイフ)というジャンルも概念さえも無い時より、前人未到とも云える世界に踏み込み、困難にチャレンジし確立されてこられた先人への尊敬と最大限の感謝を。後からの者としてその先人の果敢な挑戦と努力に常日頃より頭の下がる思いです。こうして僕がナイフを制作する事ができるのも、その技術体系はもとより各種材料や道工具類に至るまで、生産環境や流通手段そのものがひとつの文化としてきちんと根付き、位置づけられた結果であると考えます。各ギルドの設立やショーの開催も含め、ナイフメイキングの楽しさやその裾野の拡大に到るまで、先人の成し遂げた功績を後退させる事無く、継承、発展させるべく努力していく決意をもって感謝の意に代えさせて頂きたく思います。そして何よりもいつも最も驚嘆させられるのは先人の「ナイフ」それ自体なのです。これまでナイフが人間に必要とされない時代はありませんでした。今後もどんなに文明が進歩しようともナイフは必ず人間の傍らに、手許にある事でしょう。ある意味ではナイフは物を創りだすための物を創る道具を創るための道具というように自己言及的な意味でも原初のポジションに、また同時にメタポジションにある道具であるとも云いうるかもしれません。ナイフ、を、創るという事と、ナイフ、で、創るという事は別ち難く結びついています。ホモ・サピエンス、ホモ・ルーデンスと隔てホモ・ファーベル(工作人)として「人間」というものを定義したのはフランスの哲学者ベルクソンですが、「解体」する事をも含めて人間が物を創る存在である以上、常にそこにはナイフがあるはずです。このようなナイフという道具の持つ歴史とその照らし出す深度と射程を思う時、ナイフを制作する上において、これまで引かれた事の無いライン(外形デザイン)などは無いし、考えて来られなかった構造などは無いのだという事を認識させられます。それ故に、なにも見ずに何も重ねずに白紙(タブラ・ラサ―tabla rasa[ヤスリで磨かれた板:すなわちナイフ]・・・無限のナイフを生みだすデーターベース・・・メタポジション)から描き起こしたナイフのデザインはむしろ優れていれば優れている分だけ常に既にあの「ナイフ」と呼ばれてきたものに限りなく似ているのです。ナイフはこの上なくシンプルなひとつの道具ですが使われる材料はその時代その時代の最先端の人類の叡智の結晶体とも云えるような優れた素材とそれを加工するための高度なテクノロジーを駆使して生産されてきました。従って鋼材を代表とする材料の進化とそれを十全に加工、制作する技術(それは今なおも手仕事による所が大きいのですが)にはナイフの内容と内実、つまりは性能を問う真の意味でのオリジナリティというものを発揮しうる余地が最もあるのかもしれません。それからナイフの使用目的とする対象と使用される環境の側の変化、その両サイドの質の変化とナイフユーザーすなわち我々ナイフの使用者の側の諸問題群。この複数に絡まり、かつ幾重にも重なる異なる系を束ねるピントの合うただ一点の場所、三つ巴のどれもが突出する事なく力の拮抗したバランスの取れるただ一点のその場所こそがナイフに新たなオリジナルデザインというものを要求するのでしょう。それは制作方法と生産体系のデザインを伴うものともなるのでしょう。そして当然ではありますがその事はむしろナイフをデザインするという事の独自性と重要性を補強するものです。各時代、世界各地域に残る「風土(和辻哲郎)」に即したナイフ達の多種多様な在り方はその事を如実に物語っています。「普通のハンティング・ツールを意識的に究極の状態までした・・・」と云うラブレス氏の言葉はどこまでも的確です。意識的であるというこの言葉の中にこそ通常考えられる意味とは矛盾するようですが僕には恣意的判断をいかに排し、いかにナイフを創るべきなのかという事の答えが詰まっているように感じます。意識的であるためにはまず自分の趣味性、指向性、嗜好性など大袈裟に言えば真・善・美の判断を一旦括弧に入れる必要があるからです。本物のナイフが創りたいと切に思います。目下、僕はナイフの歴史の一ページに、永い金太郎飴のほんの一断面としてかもしれないですが参加させて頂ける事自体を誇りとし、目標とするナイフに一歩でも近づく事ができるよう制作に励んでいきたいと思います。ナイフのオリジナリティや独自の感性などというものは絶えざる模倣の果ての果て、ロジックの限りを尽くして制作された末の末にようやく手に出来るか出来ないかというものであると自覚しております。いろいろ述べさせていただきましたが、常に胸に谺するのは先人のこのような言葉です。「やってみな!―Let’s try!! Kei!!」。HPはこれまで中々更新できず在庫状況も後手ごてになっておりましたが、今後は更新と充実をはかり皆様に楽しんで頂けるHPにしていきたいと思います。まだまだ修行中の身であり、制作の度(旅)にナイフの奥深さと広大な世界に圧倒されるばかりではありますが、一本一本全力で取り組んでいく所存です。今後とも、宜しくお願い致します。

このサイト内にもしお腹を抱えて笑う、というような、そんな素敵な奇跡的な場があるとすればそれはきっとGoogle翻訳先生がやってくれた事かもしれません。Special thanks, Google translation先生。グーグル翻訳先生ありがとう。ここに表明させて頂いたのはあくまで僕個人の自分の制作するナイフに対する考えの一面でありごく一部です。ナイフの世界の魅力はそもそもこの範疇に納まるものではございません。千差万別十人十色百花繚乱、より自由な様々なナイフがある事でナイフの世界の魅力は一層に増すものである事を信じます。特にここでは「装飾」に代表されるナイフの美術的価値やいろいろな意味を担って来たナイフの付加価値などの側面は意識的に排させて頂きました。あきらかな僕の間違いや思い違いは直ちに訂正削除し新たにやり直させて頂きますので何かあれば是非直接にご教授下さい。

I will accept knife orders all the time. Feel free to contact me by email.


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Tel     090-9238-9136

email     r-koubou@cup.ocn.ne.jp

HP     http://kei-uchida-knife.raindrop.jp

 

Kei .  Uchida  / 内田 啓.